これは、お土産にもらいたい。

こんなのここでしか売ってないからね。

豪華絢爛な西陣織
そのDNAを引き継ぐ

 西陣織といえば、金銀糸や美しく染めた絹糸で織り上げた豪華絢爛な帯を想像する。一級品ともなれば天井知らずの値段が付くほどで、あの派手さも和装ならでは。しかし洋装ではどうだろう。例えばネクタイ。輝く金蘭の艶やかな生地は、襟元でなかなかの主張をしてしまう。というわけで、若い男子が買う光景はまず見られない。

 そんな西陣織ネクタイの悪しきイメージが、吹っ飛んだ。まるで百貨店に並ぶイケてるメンズコーナーのラインナップではないか。定番のレジメンタル、チェック、ドットはもちろん個性派デザイナーズブランドもびっくりのモチーフも。「タイヨウネクタイ」は、豪華絢爛なDNAを引き継ぐ西陣織ネクタイの崇高な技術を踏襲し、今締めるべき人がセレクトするものを創作した。トラッドでありながら遊び心あふれる優雅さを秘めている。

すべてがmade in Kyoto
キラキラせず滲み出す存在感

 西陣織の特徴は、美しさ極まる紋様にある。かつては「紋紙」と呼ばれる多数の穴を明けた厚紙を使って織機を操作し、精緻な紋様を作り出した。創業から120年近く経ち、コンピュータによる生地生産が主流となった今でも、タイヨウネクタイの工場には1万枚を超える紋紙が保管されている。

 この蓄積があるからこそ、他には真似できない、一見シンプルながら深みを感じる絵柄が表現できる。織りから縫製まですべてmade in Kyotoにこだわったネクタイは、すこぶる「京都らしい」。例えば源氏物語の絵柄や祇園祭の山鉾、大相撲力士なんていうモチーフは、微妙すぎてデザイナーが手を出さない。それがキラキラせず、洒落た存在感を襟元で見せることに成功したのだ。あの「もらいたくないお土産」イメージを一掃し、個性をにじませる様は、しびれるほどにキューリだ。

着倒れの街では
猫だって西陣織

 そんなタイヨウネクタイが次に仕掛けるのは、なんと猫専用の西陣織ネクタイ。フランス語で「かわいい!ネクタイ」という意味の新ブランド「ジョリ・クラバッツ」だ。愛猫と飼主でお揃いのコーディネートが楽しめるという。「京都は着倒れ」とはよく言ったもの、この街では猫だって西陣織だ。こっちも負けてなるものか、次に選ぶ1本は、長刀鉾か大相撲力士にするぞ。


タイヨウネクタイ株式会社 
京都市上京区衣棚通寺之内上る下木下町155番地
075-441-2861
https://taiyo-kyoto.com/

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